『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

ソンしてたまるか!『100万円』

前回の記事では収入について熱っぽく綴りましたが、
その後、読者の方々からお声も頂戴しましたので、
補足も含め、関連することを書きます。

前回に引き続き、ぶっちゃけて書くと
売上250万円/収入100~150万円ほど
というのが、ライター小田の2012年における現況です。

よく見てくださいね。売上と収入の差が100万円ほどあります。
今回はこの話で、いろいろ感じたことを書いていく訳です。

ますは確認から。
経費というのは、「収入を得るために必要なコスト」ですが

  • 取材先への交通費や宿泊代
  • 相手に渡す書面のコピー代
  • どうしても取材や撮影に必要な食事代や物品購入費

といった直接的に必要な経費は、
クライアントや編プロ、編集者さんが負担してくれることが大半です。
(たまに経費込みで報酬となることもあります)
ちなみに、私の場合で考えると
上記の経費だけで考えたなら、収入は230万円超あります。

でも、これだけでは
職業ライターとして生きていけません。
原稿執筆にはパソコンを使いますし、書くためには資料も必要。
取材に限らず電話メールでのやり取りは日常的にありますし、
打ち合わせやロケハンなど、取材以外の動きもあります。

そう、私の場合で考えると
これらをあわせた経費が、『100万円の正体』なんですね。

さて、タイトルに戻りますが、
こうした経費は仕事をしていく上で必要ですから、
日々財布からお金が消えていきます。
私の場合は、今年から事務所を別途借りている事、
また前年までは自身が病気だったため、妻の事業手伝いだった事もあって
初年度にあたる今年は経費が多めです。
それでも、これらがタダ消えるように感じてしまいますし
とってもソンだと思うのです。

これを100万円、せめて課税されないためにも、
青色申告をしよう」
なんて、税務署さん寄りの話をする義理はありませんが、
まずは使ったお金を記録し、定期的に見直すことが大事です。
そして、お金を使わない事。これに越したことはありませんから。

なぜこういう話を特筆するかというと、
周囲には身銭を切っているライターさんが実に多いんです。

  • 美味しい料理を出す店の馴染みになるために通うライターさん
  • 取材がスムーズに運ぶよう、ロケハンを重ねるライターさん
  • 過去に発刊された雑誌や書籍を資料用途で自費購入する編集さん
  • 懇親会や営業目的のために、酒席に参加する方々

書き出せばキリがありません。

会社員の場合は給与であり、こうした経費は
会社が認めない限りは自腹を切ることになります。
だから、出版社や会社組織に属する編集・ライターさんと
日常的におつきあいしていると、
ライターさんが自腹を切ることが当たり前になってしまいます。

ここで忘れてはならないのが、ライターの収入
兼業、また親族からの補助がなければ
大抵は会社員より収入は少ないはず。
だからこそ、身銭を切ってばかりなんてもったいない。
なんせ、積もり積もれば
1年で100万円にもなってしまうんですから。

これをよく理解して、認められる経費の幅が広い青色申告を利用する。
そして、経費自体が削減できるよう工夫することも必要。

自分でできる 個人事業主のための青色申告と節税がわかる本

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私の場合は、現実として100万円が財布から消えたということを認識しつつ
反省とともに、「ソンしてたまるか!」と来年への決意を強くしています。

 

-残り7年と283日-