『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

『おばちゃん的社員』が組織を救う

会社員、事業主を経験し、企業取材を重ねてきた身として所感を。
(もしかしたら過去何かの記事で見た内容かも知れませんが・・・)
 
会社でも団体でも、「組織」は同じ目的や意思をもつ人が集まって形成されるもの。
しかしながら、属する者すべてが「楽しい!」と思えることは難しいのが現実。それでも目的や意思を為すために人は集い、多少のストレスを感じながらも属しつづける。ここで舵取りを行うのがリーダーの役割だろう。
 
他方、組織に必要なのはリーダーだけではない。
最近とくに思うのは、「所属員のために動く所属員」の重要性。そして、その立場に必要な素質が『おばちゃん』的な発想だと考えている。

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◆イメージは『お節介な大阪のおばちゃん』

私は生まれも育ちも大阪なので、『おばちゃん』と端的に表現するが、より正確にいうと「大阪のおばちゃん」であり「お節介なおばちゃん」である。おそらくイメージしていただいた方が理解も早いと思うが、
 
・自分の周りにいる人の変化を放置しない
・自分からガンガン話しかけ、明るい雰囲気をつくり出す
・(下手をすれば組織の存在意義よりも)こよなく人を愛し、お節介なまでに尽くす
・他人も大事にするが、同じくらい自分自身も大事にできる
 
といったところだろうか。
 
組織にこうした素質がある『おばちゃん的社員』がいると、生じるストレスも軽減される。それは、人という生き物が「自分を大事に思う/認めてくれる」他者の存在なくして生きられないからであろう。組織としても、規律を乱す者が表われたり、喧嘩をしたりということも減る。また、あくまで本来の言葉がもつ中年の女性を指すのではなく、男女、また年齢を問わず上記のような振る舞いをする人を指す。
 

◆サブリーダーこそ『おばちゃん的社員』になるべき

こうした『おばちゃん的社員』は誰がやってもプラスになると思うが、いわゆる一般社員だと思い切ったアクションが起こしにくい。そうなると、ふさわしいポジションはサブリーダーや副役職、代理や代行といったところになるだろう。
 
もう一つ言及するべきは、『おばちゃん的社員』自身のメンタル面の安全。人に関わると相当なエネルギーを消費するため、時に自身のメンテナンスも必要となる。これに備え、必ず自身を理解者を見つけておくことが重要である。

 

◆『おばちゃん的社員』になるメリット

基本的に人の世話を焼いたり、お節介なことをするということは、見返りや報酬を求めるものではない。しかし、だからといって良心に従って自主的に取り組むと、必ずいつか心が折れる。なのでメリットを2点挙げておきたい。
 
①相手に感謝される(=長期的なメリット)
相手の意思を汲んだ行動は、必ず「ありがとう」と感謝されるものだ。これは単に良い人だと思われる程度にとどまらず、自身に大きな困難や災いが生じた時に助けとなってくれるもの。些細なことも含めれば、誰しも一度や二度はこうした経験があると思う。
 
さらに、こうした行動の積み重ねは「信頼感」へとつながっていく。人同士の付き合いで信頼感を増すことは、単にお金をかけるだけでは難しい。この点は、長期的に見て大きなメリットといえるだろう。
 
②対人スキルを磨ける(=未来に享受できるメリット)
世間には良い成績を残したり、人脈を巧みに駆使したりして表面上のリーダーとなる者も多い。しかし、本当の意味で組織の価値を高め、所属員の満足度を高めるには、対人スキルを備えたリーダーが、一人一人の可能性を引き出せるかどうかにかかっている。
 
この対人スキルは、人間力に通じる。組織でなくとも、自分の周りの人と良好な関係性を保ちながら、自分が持てる以上の能力を周囲に発揮させることで、より良い結果を出すことができることだろう。このメリットは少し時間が経ってから享受できるものであるが、一人で黙々と仕事をしていても磨ける可能性はない。
 
 
実はこの記事には、自分もこうなろうという意志を表わしている。フリーランスながら、私は仕事や生活においてはさまざまな組織・グループに属している。これらの場においては、『おばちゃん的』な感覚で動き方を考えながら日々を楽しくしていきたい。