『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

セミナーを開くと生じるデメリット

ブームのような加熱ぶりは収まりつつあるが、近年では実に多種多様なセミナーが開催されるようになった。
会場は都市部を中心に増えているし、集客もFacebookなどのSNSが興隆したことによって容易にできるようになった。あとは話す本人にほんのわずかでも専門性とオリジナリティがあれば、誰にでもすぐにセミナーが開催できるというのが現況だ。
 
さて、『案ずるより産むが易し』ということわざがある。
私はこれまでも何度か人前で話す機会をいただいるが、先月からは自身でも少人数の出版セミナーを開催するようになった。セミナー開催を決断したときには、先のことわざを思い浮かべて「そうだな、やるしかないよな」と自身を鼓舞したことを記憶している。
 
しかし最近、ことわざとは逆に「セミナーを開いてしまうと、生じるデメリットもあるんだな」と痛感した出来事があったので、綴っておきたい。
 

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◆「先輩に学んだこと」を人に伝える=利用しているという罪悪感

 
先に触れた通り、私は出版に関するセミナー・講座を少人数制で開催している。内容は自分がこれまで仕事をしてきた中で学んだこと、見聞きした情報を盛り込んでおり、専門性、オリジナリティとも問題ないと思っている。
 
しかし、その業界のすべてを知り尽くしている訳ではないため、時に先輩から教えを乞う必要が生じる。
私は年齢も若く、経験もまだまだだ。仕事で知り合うことができた諸先輩方、また見ず知らずの方であっても、勇気を出して自らコンタクトを取り学んできた。だが、最近はこれら行動に躊躇することが生じはじめた。
 
なぜか。それは、見出しに掲げた事柄である。
先輩から学んだことや教えは、もちろん仕事で必要なのだが、あわせてこれらはセミナーでも有益な情報にもなる。自分がいくら意図的に話をしないよう避けたとしても、それは先輩側には伝わらないことなのだ。
「もし、私自身がセミナーを開いていると知った先輩は、どう思うだろう」と心中を察すると、どうしても聞く、教えを乞うことをためらってしまうのだ。
 
 

◆これから行動する人は、一考の余地あり。

 
私としては、すでにセミナーを開いている過去は消せないし、何より先輩方を利用するような気持ちは毛頭ない。だから正直に、誠心誠意話すしかないと考えている。また、セミナーを開いたことに後悔はまったくない。
 
ただ、これからセミナーを開催していこう、講演をやろうと考えている人は、上記のようなデメリットがあることも理解しておくべきだ。とくにビジネスとして有料で話をするなら、提供された情報の取り扱い方はよく考えるべきであり、自身としてのポリシーをもっておくべきだと思う。それより前の段階として、自分自身が十二分に力をつけてから、セミナーを開くという意識も大切ではないか。

わざわざ他人を集めること、その他人にお金を支払わせ、時間を拘束するという行為に対して、もっと重みをもつよう自身も気をつけたいと心から思っている。
 
☆「いつか出版しよう」と考える方の為のスタートアップ講座 9月開催は、諸般の事情で中止させていただきます。次回は10月6日開催予定です!
 
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