『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

方言を文章で書くなら「聞いたまま」で

今日は、文章術についての話を。
 
私が書籍を主体に仕事をしはじめて、はや3年が経ちました。様々なジャンル・分野の原稿を書きましたが、記者時代との違いは敬体(です・ます調)で書く原稿が増えたこと。常体と比べて、とくに語尾の表現がどうしても乏しくなるため、なかなか苦労しました。日本語って、ホント難しいですよね。
 
さらに長らく苦戦したのが、方言の書き方について。
私は大阪生まれの大阪育ちで、他県の方言に親しむ機会はありませんでした。話し方がわからなければ、書き方なんてもっとわからない。これが現実です。
でも、ありがたいことに出版社からは、西日本方面の著者に関しての編集依頼があります。編集では、著者の原稿を確認して、適宜リライトをするため、この方言問題を早急に解決して、仕事をやりとげることが必要です。迷って、悩んで、それでも答えを出して。そんな繰り返しの中で、ようやく結論らしきものが見えてきました。

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◆話し言葉は「聞いたまま+( )」で表記を

 
冒頭に敬体と常体の話をしましたが、敬体はくだけた雰囲気にしたい時に選ぶものなので、話し言葉がよく出てきます。
話し言葉は、基本的に「聞こえたまま」書くものですが、方言があまりに標準語からかけ離れた言葉である場合は、判断に迷う事でしょう。
 
たとえば、「ありがとう」という言葉を方言にした時、「おおきに」や「ありがとうさん」などは、有名なのでイメージできますが、「だんだん」や「もっけ」などは、知らない人もいるため、できれば(ありがとう)と書くと、より丁寧です。

 

◆語り口調な本文も「聞いたまま」。だが、語尾に注意

 
敬体の場合、本文には「著者が語り口調のように文章を書く」部分が出てきます。各章の冒頭や問題提起をする箇所など、相手に語りかけるような内容のところですね。ここでも、もちろん聞いたままというか、読者に話しかけるように書いていく訳ですが、問題が一つ。それは、語尾です。
 
たとえば、「~だったのです」という書き方。標準語ならOKですし、おそらくこれが正しい。でも、大阪弁のイントネーションを忠実に再現すると、「~たったんです」になります。これに「ね」や「よ」がつくと、「~だったのですね」「~だったのですよ」となり、なんだか違和感があるという方もいるはず。これも地域の差というか、いわゆる方言の一つなんでしょう。違和感がないという方も、(おそらく山陽方面に)いらっしゃると思います。
 
私の場合、この「の」「ん」の使い分けは、著者の居住地や文章によってもたらしたい印象によって判断しています。たとえば一般的なビジネス文章なら「の」ですが、大阪の地域性を出したい時には「ん」を使います。ちなみにこのブログでは、ほとんど「ん」を使っているはずです。
 
どうかご参考まで。
「そうか、じゃあ方言をつかった原稿を書いて出版でもしようかな!」という方は、ぜひ「著者発掘コンテスト」へ。ご参加お待ちしております。
 
 
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