『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

『空気が読めない』人こそムードメーカーになれる!

世の中には、
  1,「自分は空気が読める」と思っているが、実は読めてない人
  2,「自分は空気が読めない」といつも悩んでいるが、そうでもない人
  3,とくに意識もせず、そこそこ空気が読めている人
と、3種類の方がいると私は考えています。
別に専門家でもなんでもないですが、おそらく「完全に空気を読める」という人は皆無なので、
おおむね、上記の3パターンになるということです。
まあ、持論の域を出ない訳ですが。
 
話は変わりますが、学校や会社、グループなどの組織体には、
たいてい「ムードメーカー」が一人います。
名前の通り、その組織の雰囲気を作り出しますから、
多少は皮肉の意味で言われることがあっても、たいていは人気者だと思います。
 
さて、そんなムードメーカーになれるのは、『空気が読めない人』ではないか。
最近起こった出来事から、私はふと気づいた次第です。

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◆私にとって憧れの「ムードメーカー」

 
うちの息子は、4月1日生まれ。今春から小学校に通っています。
子どもをもつ方はわかるでしょうが、学年の境界は4月2日。
つまり、うちの息子が「学年で一番遅くに生まれた」ことになります。
 
幼少期には、ものすごいスピードで日々成長しますから、
ごく普通に考えれば「遅く生まれる=他の同級生よりも成長が遅い」ということ。
それでも本人は、懸命に明るく取り組んでいます。
 
さて、そんな息子の授業参観が先日行われました。
「お母さんが後ろで見ている」―だから、頑張ったんでしょう。
私はその場にいなかったので伝え聞きですが、
すごい勢いで手を挙げていて、つられて周りの子もガンガン手を挙げたとか。
あまりに盛り上がり過ぎて、当初予定していた授業内容を
一部省略するほどだったそうです。
 
単なる親バカかも知れませんが、
息子は授業の雰囲気を盛り上げることに貢献することができました。
一瞬ですが、ムードメーカー的な役割を果たしたのではないか。
親として、とても嬉しく思いました。
 
先の通り、私は学生時代
ムードメーカーに憧れを抱いた時期がありました。
ごく自然に振る舞って、クラスの人気者になれるっていいなと。
 
私としては、それが叶わないことを途中で悟っていたので、
割り切って、誰かのためにやるべきことを必死でやる。
という日々だったと記憶しています。
 
 

◆『情熱との掛け合わせ』で空気を作る人に

 
息子の話に戻すと、
彼にはムードメーカーになろうという考えはなかったでしょう。
正確に言えば、ムードメーカーという言葉さえ知らない。
それよりも、「大好きなお母さんに、いいところを見せたい」と
強く想って、自分なりに全力で授業に臨んだのだと思います。
 
ここに解があります。
空気が読めないということは短所として映りますが、
視点を変えれば「他の空気に飲まれない」「自分が空気を変える」という
強さ、長所として捉えることができます。
この転換には、当事者の強い意思が作用すると思うのです。
 
つまり、空気を読む、読めないに関わらず、
何かに向かって懸命に取り組む情熱を持っていれば、
その意思がムードとして周囲に伝わり、新たなムードを作っていく。
周囲との調和も大事ですが、
ムードを変えることとの重要性の比較をし、臆せず行動できれば
きっとその人が、ムードメーカーとなっていくのだと思います。
 
そんなことを考えてみると、私もすでにムードメーカーだったのかも知れませんね。
自信のない過去の一つを、息子に救われた。そんな出来事でもありました。
 
冒頭の通り、社会には「空気が読めない」と悩む人がたくさんいます。
でも、それを強みにするのが情熱。
努力するとすれば、情熱の質を人間的に高めていくことではないでしょうか。