『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

出版企画書を出す前に・・・確認するべき5つのこと

いよいよ著者発掘コンテストまで、残り10日となりました。先ほど2通目の企画書が届きまして、これから確認するところです。お仕事もあるなか、遅い時間まで本当にありがとうございます。
 
さて、今回は「簡単な書面でも大丈夫です」とさせていただいていますが、出版社の書籍編集者へ提出する出版企画書は、やはり丁寧につくっておきたいところ。提出前に確認するべき5つのことを挙げておきたいと思います。
 

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1、内容に不備がないか

以前に下記のブログで書きましたが、出版企画書を出す相手(=出版社の書籍編集者)は、本の企画も、あなたのこともまったく知りません。だからといって、書面をじっくり読む時間もないのが実状。そのため、企画の善し悪しを判断するために必要な項目だけは、しっかり書いておくことが大切です。
 
 

2、ページ数・レイアウトは妥当か

先述の通り、編集者は書面をじっくり読む時間がありません。出す側が熱意を込めて、たとえばA4用紙に数十ページ綴ったとしても読めないのです。相手の状況を考えれば、簡潔に書くことが大切。A4用紙にサイズを揃えて、せいぜい5~6ページまでに抑えましょう。
あと、写真や図表については、文章を補完する意味であれば掲載した方が良いと思います。こちらも3~4点まででしょうか。せっかくなら、before&afterを比較したような写真があれば、わかりやすいかも知れません。
 

3、自慢話ばかりになっていないか

自分に自信をもつこと、過去のキャリアや艱難辛苦を乗り越えた体験、社会的に名誉がある表彰歴などを明記することは大切ですが、「オレはこんなにすごい!」という文章ばかりでは、本の内容が社会に貢献できる内容でも、不安を感じてしまいます。これを防ぐには、自分以外の誰かに読んでもらうことをオススメします。
 

4、企画内容やスケジュールに無理はないか

少しくらい背伸びをしてでも、良い本を出したいという気持ちはよくわかりますが、自分が書けないような企画内容だったり、出版希望時期があまりにタイトだったりと、無理がある状態での提出は避けるべきです。しっかりと自分を見つめ、「努力すればできる」範囲で、精一杯力を注ぐことが賢明と考えます。
 

5、「なんとしても出版したい」という気持ちを持っているか

商業・自費にかかわらず、原稿を書く作業は相当な労力が伴います。私が担当した著者にも、途中で挫折してしまうケースがいくつかありました。決して責めるつもりはありませんが、こうしたケースを振り返ると、いずれも「●●という条件があるから、出版できる」「話の流れで決まったから、とりあえず本を出す」という言葉を最初に聞いています。状況がどうであれ、出版は何よりも「なんとしても出版したい」という気持ちを持っているかがポイントだと思いました。
 
冒頭の通り、著者発掘コンテストでは、事前に提出いただいた出版企画書について直接アドバイスを聞くことができます。ぜひ、思い切って書かれてみてはいかがでしょうか。