『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

出版企画書、キホンのお話。

商業、自費、電子に関わらず、出版には「企画書」が存在します。
自費の場合は出版社の担当や著者をプロデュースする方が書くケースもありますが、ほとんどは著者が作成するものです。
そりゃ、自分の本ですからね。
企画書の書き方やフォーマットなど情報は、ググればすぐに出てきますが、ちょうど「著者発掘コンテスト」を開催するので、私感も含め書いておこうと思います。

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◆キホン1:わざわざ企画書を作る目的

 
書籍の編集や執筆をしている私の意見ですが、企画書を作る目的として下記の3点が挙げられます。
 1、出版する本の内容と社会的な意義を正確に出版社側へ伝えるため
 2、原稿を書き上げる途上で、話や主題がブレないよう確認するため
 3、著者の文章力やテイストを確認するため
 
1、は個人で出版する場合を除けば、商業であろうが自費であろうが、すべてに当てはまります。
本来なら、書き上げた原稿を見て判断することがベストなのかも知れませんが、それを著者に強いるのも無理な話。基本的に編集側は、数ページの企画書で本のテーマ、大まかな内容、著者の経歴や得意分野を把握し、「出版社が発刊して良いものなのか」を判断するんですね。なので、商業出版なんかはここで説得力あるものが通過します。
 
2、は原稿を書く著者と、その原稿を読んで確認する編集者との間で認識の違いが発生しないようにするのが目的。もちろん著者も書いていくうちに、本題からはずれた話を書いたり、混乱したりすることも多いので、仮でも章を立てておくことが大切です。あと、章の内容まで細かく書いておくと、これを見た編集が「こっちのテーマの方がいい」と、著者が気づかない点を見つけ出してくれることも。なので、仮でも章を立てて、自分は何が書けるのかをしっかり考え、アウトプットしておくべき。
 
3、は結構気がつかないポイントでもあるんですが、とくに出版する理由や目的などが書かれた文章を読んでいるだけで、文章の腕やテイストがわかるものです。ここの部分を目で追いながら丁寧に読み、少しでも引っかかりがあるような文章であれば、おそらく編集者も「ん?」と違和感をもって評価を下げてしまうと思います。
 
 

◆キホン2:最低限必要な項目はコレ!

 
結論から言うと、出版企画書は下記の項目を挙げ、情報を記載していくことになります。
 ①タイトル(サブタイトルも)
 ②本の概要や出版する目的
 ③章立て
 ④著者プロフィール
 ⑤出版希望時期
 ⑥想定する読者ターゲット
 ⑦既刊されている類書
 ⑧販売協力が得られそうな人脈・団体
 
これらの詳細は、別の記事でご紹介します。
ちなみに、私が今回企画する著者発掘コンテストでは、下記の項目を書面にまとめ、あとは当日思いっきりプレゼンしていただければと思います。
 
<著者発掘コンテスト用 企画書の項目>
 ①タイトル(サブタイトルも)
 ②本の概要や出版する目的
 ③章立て(できる範囲で)
 ④出版希望時期
 ⑤想定する読者ターゲット
 ⑥既刊されている類書
 
コンテストも、ご応募お待ちしてま~す☆

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