『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

「もう○○だから、仕切り直して明日やろう」は得策か?

「もう23時だから、明日早く起きてやろう」
「なかなか捗らないし、一旦ごはん食べてからやろう」
「今日はがんばった。締切も少し先だから早じまいして明日やろう」
私はこの言葉を、これまで何度使ったでしょう。
きっと何百、いや何千かも知れません。集中力だとか、効率だとか、いろんな理由をつけては現実逃避をくり返してきました。
 
もちろん、作業には適した時間はあるし、休息の必要性も重々承知しています。
でも、実際のところどうなんだろう。少し前からそれが気になって、今は(これまでと真逆で)スキマ時間を詰めて原稿に向かうようにしています。
 

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◆平時と執筆集中期を比較してみた

私は長文を専門とする物書きなので、雑誌やwebのような短いスパンでの原稿納品はそう多くありません。大抵は1カ月がかりで数万字の原稿を書き、月末の締切までに納品します。
理想を言えば、日々コンスタントに書けるよう配分するべきですが、悲しいことに長文原稿のみでは家族を養えないため、ちょこちょことスポット案件も引き受けます。なので、長文原稿の進度は日によって大きく異なるのです。
 
とはいえ、締切までの期間がどうかで気持ちもずいぶん変わります。私は「執筆集中期」と呼んでいますが、何をどうしても「無理しなければ締切なんて間に合わない!」という状況になれば、あらゆる時間を原稿執筆に当てるため、冒頭のような言葉を口にすることはなくなります。追い詰められてますから、そんなこと言ってられないというのが正しいところです。
 
そうなんです。私の場合、執筆集中期には表題のような「得策」なんて考えてないんですね。そんなことにも今更気づくくらい、執筆集中期は追い込まれています。
 

◆「あと5分だけ書く」クセが人生を左右する

私はメンタルも健康もそうタフな方ではなく、無理をすると必ず倒れる人間です。
とはいえ、ひとりフリーランス戦士として仕事と向き合ってきたので、倒れる前に制御できるようになりました。無理し過ぎない大切さというのも、十二分に理解しています。
 
ほどほどに無理しても、トコトン無理しない--ここを考えながら仕事をしてきて、自分がやっているのは「あと5分だけ書く」というクセをつけること。お腹が空いても、眠くても、5分間だけグッと歯を食いしばって仕事をする。案外この時間は見逃せないもので、
  ・5分経っても気がつかないほど原稿に没頭している
  ・後に書くことが明確になって、翌日にスタートダッシュできる
ということもしばしばです。
 
この積み重ねは、きっと人生を左右するはず。私はわずか5年のフリーランサーですが、これまでもわずかに生じたスキマ時間で仕事を引き受けられたことがきっかけで、大きな仕事につながったこともありました。人間は生きる時間が限られていますから、どんどん仕事をこなしていった方がいいんでしょうね。
 
ちょうど今は22:55。ちょっとした動きを終えて、きっと私の友人達はプシュッとやっている時間です。ここで私は、あと5分。昼間見つからなかった資料を探して、抑えるべきポイントを見出してから休憩しようと思います。あ、あと夜の洗濯もの干しも私の担当なので、キッチリやって寝ますね。