『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

これは失敗!「あー、“やっつけ仕事”だな」と思う原稿とは?

10年以上も物を書いていると、
「あー、これは“やっつけ仕事”で書いた原稿だな」って、
一読すると、なんとなくわかるようになります。
 
これは書き手の文才や要領ということではありません。
多くの場合は、確認不足
執筆時間が足りないのか、原稿を読み返さずに完成としてしまったのでしょう。
 
依頼主としては、「本当に大切な原稿なら、何度も確認する」のが当然。
表題のような原稿を出してしまった後、あなたには非常に残念な未来が訪れるかも知れませんね。
 
私は普段から書籍原稿を書いているので、今回は長文の場合に限って
「”やっつけ仕事”に見えてしまう」ポイントを一つご紹介したいと思います。

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◆読むとわかる「全体の流れのスムーズ感」

結論から言うと、やっつけ仕事と思われるポイントは、
全体の流れがスムーズでない」ことです。
 
本の原稿や論文の場合、一つの節や項だけでも1000字を超えることがあります。
基本的には章立てに沿ってプロローグから順に執筆しますが、時には
途中の章を先に書くこと、結論を先に書くこともあると思います。
このやり方自体は、問題ありません。
 
ただ、人は日々コンディションや環境が変化するものです。
・締切に追われて執筆時間が確保できない
・深夜や疲労感で集中力が何分と保てない
ことだってあるでしょう。

こうした場合、書き手は
「原稿の空白を埋める」「とりあえず原稿を書き上げる」
ことが目的となり、これを果たしたところで限界が訪れます。

すると、章・節・項など区切り部分のつながりを十分に検証することができずに
「完成」としてしまうのです。これが落とし穴なんですね。
 
ちなみに私は、リスク回避のために、
・自分以外の人(主にうちの奥様)に校正含め依頼する
・夜書いた原稿は、明朝に必ず読み返してから提出する
という2つのルールを設定しています。
 
私自身も人間ですから、上記作業の前段階では、
読むに堪えない、ボロボロの原稿ということもあります。
しかし、フリーランスは1つ1つの原稿が未来の仕事を左右するため、
常に一定以上のクオリティを維持して納品できるよう、
念入りな確認を欠かしません。
 

◆パズルの凸凹も原稿の醍醐味に

 
以前に私は、こんな記事を書きました。

 

書籍原稿とジグソーパズルの共通点 - 『40歳の壁』を書け上がる!~30代ライターの戦術ノート~

 
長文執筆を書く時は、ジグソーパズルをイメージします。
どこからでもいいですが、まずはきっちりピースを仕上げる。
そして、ピースとピースをはめ込んでいきます。
 
ピースの形が四角形であれば、はめ込みは簡単ですが、
パズルとしては面白くありませんよね。
 
原稿もこれと同じで、凸凹があるから面白い。(やり過ぎは禁物ですが・・・)
順調な展開から、突如ある出来事により展開が変化する。
途中に出てくる事例で徐々に納得していく。
そんな驚きや感動がわき起こる原稿って、素敵だと思います。
 
そして、そこまで考えられる状態であれば、
原稿はきっと十分な確認がなされていると思うのです。
もはや“やっつけ感”など皆無です。
 
とくに、文章の質よりも丁寧さが優先される原稿、
たとえば学生が書く論文、BtoCでお客様に手渡すビジネスレポートなどは
丁寧さが生命線です。
 
「丁寧に書き上げている」原稿は、書き手の好感度アップにもつながりますから。
私自身も、丁寧かつ迅速に原稿を書き上げられるよう精進したいところです。
 
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