『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

ライフワークと他者への貢献

体を壊し、会社員を離れて4年が過ぎた。妻と子どもを養う義務を追っているにも関わらず、一時は無職となった私だったが、ライターとして生きる道を模索し、今日がある。
 
一昨年あたりから安定感が出てきたこともあって、自身の「ライフワーク」なるものを考えるようになり、辿り着いたのが『書籍執筆サポートサービス』。自身の能力を生かし、数万字に及ぶ原稿の執筆に取り組む著者のサポートを行おうというものだ。
 
私はライフワークを探し求める中で、大切にした2つの考えがある。それは
 1,他者への貢献
 2,未来への貢献
というものだ。今回は『1,他者への貢献』について、今の心情を綴っておきたい。

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◆貢献する能力を見つけ、仕事をみつける

 
私は高尚な哲学を備えていないが、万物は意味をもって存在し、相互に影響をもたらすものであると考える。それは誰かにとっての善であり、悪であると思うのだが、自身は少なくとも善の価値を付与できるような存在でありたいという想いを学生時代から持っていた。端的に言えば、誰かに「利益となる」「貢献する」ということだ。
 
ただ、自分自身はそれほどの能力を持ち合わせておらず、どちらかというと周囲の友に助けられて日々を送るような存在と考えていた。だから、「何か一つくらい秀でた能力をもち、その能力を誰かのために発揮したい」という想いが芽生え、自身を見つめる度に苦悶していた。
 
その苦悶から解放されたのは、「書く」という行為との出会い。読書量もそう多くないため、決して上手いとはいえなかったが、文章を綴ることに苦手意識や嫌悪感はなく、書く行為によって心が晴れる感覚を掴んだ。その後、私は社会人となったが、幸運にも「書くことで糧を得る」仕事に就くことができた。
 
そのまま歩めば、かつての業界紙記者がライフワークになっていたことだろう。仕事自体が業界に生きる人へ貢献することにつながる。誰かの不幸を取り上げるということもないため、当時は最高の仕事だと確信していた。
 
だが、人生には色々なことがあり、変化が生じる。私も環境が大きく変わり、ライフワークを再考することになった。自身が貢献できる能力が見えている分、苦悶はなかったが、フリーランスゆえ「創出すること」になることを覚悟した。それからは、様々な方から話しを聞き、聞いては考え、行動した。正直言って失敗もしたし、ご迷惑をかけた方もいる。心に傷もできたが、傷の痛みを情熱に転じさせながら、ライフワークたる方向性を探し求め、形作っていった。そして今回、著書『経営者・フリーランスのための Amazon Kindle執筆術』の出版によりフレームワークを具現化することができた。
 

◆「誰かに伝えたい」という気持ちを形にする仕事

 
ここまで「貢献」という言葉を使っているが、これに自己否定的な意味はないことを確認しておきたい(もっとふさわしい言葉があるのだろうが、恥ずかしながら咄嗟に見つけられなかった)。
 
さて、私がライフワークとして掲げる『書籍執筆サポートサービス』は先の通り、書籍原稿を自力で書き上げたいと考える人をサポートするものだ。原稿の流れを一緒に考えたり、執筆した原稿にアドバイスをしたりしながら、一緒に書き上げていく。マラソンであれば、私は伴走者のような立場になるだろう。書籍の原稿を書くには長い時間を要するため、こうしたサポートが必要であることは、日頃から執筆する自身が一番よく理解している。このサービスによって、「書けないまま挫折する」リスクが回避できる確率は高い。
 
また、そもそも出版を考える人は「誰かに伝えたい」何かしらの情報を有しているもの。具体的に、世界において何人の役に立つかは不明であるが、現在・未来含め一人にでも貢献することができればと思ってのことだ。その気持ちを形にするのが、このサービスであり、私の仕事である。
 
私にとって恩人である大橋さんの言葉を借りれば、今秋からはじめる書籍執筆サポートサービスは「ライフワーク」であり、「ライスワーク」である。貢献する分だけの対価をいただくことになるが、私にも養うべき家族がいることをご理解いただきたい。そして、この事業の成功は、冒頭に挙げた『2,未来への貢献』にもつながるということで、私は胸を張ってこの事業に取り組んでいく。2については、次回記事にて綴りたい。
 
この記事に綴った心情は、もう少し美しい形に整え、公式ページに後日転載する予定である。


書籍ライター/執筆・出版アドバイザー 小田宏一 公式ページ