『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

チームにおける正しき『自立』

私のチームには、28歳の力あるメンバーがいます。
英語やPCといった技能は持ち合わせていませんが、容姿端麗で
なかなか男気がある人間です。

 

少しは経験もあり、自分で物事を考えて、相手を前にしてキチンと話ができます。
また、これまでは性格の浮き沈みもありましたが、
顔色を見つつ、上手にアドバイスをしてあげれば、
また一人で走り出せるようになってきました。
 
そんな彼を見て、チームにおける『自立』というものを考えました。

f:id:odachin2030:20131115173138j:plain

 

◆「自立」と「自律」の違い

 
言葉が持つ意味の違いがわかりにくいものの代表例として、
「自立」「自律」の違いというものがあります。
この違いから読み解くと、伝えたい内容を説明しやすいので、引用します。(デジタル大字泉より)
自立=他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。
自律=他からの支配・制約などを受けずに、自分自身で立てた規範に従って行動すること。

 

 

説明文の前半部分は、非常によく似ています。
そして、後半を見比べると、「存在」か「行動」かという違いでしょうか。
 
普通に考えると、チームであれ会社であれ、組織に属しているので、
「自立」というと、違和感があります。
 
しかし、私が考えるチーム像は、
一人ひとりが自分の意志で考え、動いていく「独り立ち」にイメージが近いので、
メンバーに求めたいのは「自立」です。
 
先の説明文に沿えば、「他からの支配や助力」ではないにしても、
同一または近い方向性をめざす人が参加する集団=チーム
であり、私としては個々が自立をしながら、同じ方向へ進み、
時には仲間として励まし合いながら、個々がゴールし喜びを感じるチームを
めざしています。

 

◆チームとして享受できるもの。

 
さて、理想論はこれくらいにして。
 
私は、28歳の彼が享受できるチームのメリットとは何かを
ずっと考えていました。
これが明確でなければ、チームの存在も必要なくなり、
単に、私の独りよがりな集まりになってしまうからです。
 
一つのプロジェクトに対して、ゴールやプロセスなど
ある程度の方向性は、納得の上で事前に決めておくべきですが、
「いつまでにまずこれをやろう」とか
「ゴールまでにこれとこれをやっておこう」などという
具体的な指示まで出してしまうと、それは自立とはいえない気がしています。
 
できれば自分で考え、ゴールに向かって自分なりに進んで欲しい。
それこそが本人の力になり、成功することで大きな自信にもつながるからです。
 
で、出した結論が一つ。
それは、相談役としてのチームの存在です。
 
私も含め、人は時として判断に迷います。
どちらに進むのが正しいか、この考えがあっているのか。
自分と比べて、見識や経験が豊かであったり、
自分が知り得ない世界を知っている人がいたりすれば、
おのずと助言を求めるものです。
これがチームとして享受できるものだと、最近になって気づきました。
 
古臭く感じるかも知れませんが、
自分の悩みを共有し、一緒に打開策を練る。次なるアクションを議論してみる。
これがチームとして、一人ひとりに享受できるものであり、
そういった状態で、自分が主体者として動き(=助力ではない)、
時に助言を求めながら、ゴールに向かって進んでいくことが
チームにおける正しき『自立』の姿だと、私は考えます。
 
私のチームはまだまだ生まれたばかりですが、
皆がのびのびと動き回れるような、楽しい集まりでありたいと思います。
 
-残り6年と324日-