『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

取材で『コンデジ』は使わないでしょ。

最近は経費節減のため、編集部やクライアントがライターに
「取材ついでに写真も撮ってきて」と
まとめて依頼されるケースが少なくありません。
これら撮影する写真は、それほどのクオリティを求めていないものですが
私は面倒でも、コンデジより重い一眼レフをカバンに詰め、取材先へと向かいます。
 
その理由とは、取材相手への敬意です。

 

 

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◆考えるべきは、相手の常識

こんな事を書きつつ、まずは自戒を。
 
業界紙記者時代は、どんな取材であろうとコンデジでバシバシ撮って
掲載していました。
例を挙げれば、
一部上場企業の代表取締役一省庁の大臣へのインタビュー取材でも、
コンデジを持って取材に訪れては、いくつかの質問を投げかけ、
応答している途中に席を立って、話しぶりを撮影するという
なんとも失礼な取材を敢行していました。
 
それは業界紙の世界では常識なんですが、
フリーランスとしてビジネス誌や書籍の仕事を受けるようになって、
カメラマンを起用して取材を実施することが、これらの世界では常識でした。
双方の常識を比べてみて、取材相手の立場で考えてみて、
私は「やっぱり、カメラマンを使った方がいいな」と思った訳です。

 

同業と話していると、たまに業界の慣習や常識論を振りかざす方がいますが、
そんなことは、取材相手に関係のない話。
個人メディアが台頭しつつある時代に、
「取材してやってる」的な意見は、矛盾というか滑稽な話ですから、
わざわざ時間を割いて、取材に協力いただく
 ↓
取材相手には、できる限り失礼のないようにこちらが努力する
ことが、ある程度必要です。
 
 

◆初心者向けの機種でも、やっぱり一眼レフを

 
とはいえライターが本業の私が、
独断でカメラマンを起用できるほどの余裕はなく、
次にできることとして、相手が納得しそうなカメラを使うことを考えました。

もちろん上位機も高くて手が出せませんが、
少なくとも、プロ機と外観が似ている一眼レフにしようと。
ありがたいことに、最近は初心者向けの機種が安く入手できますから、
ボディ自体は安めで、その分レンズを揃えるようにしました。

構図やライティングには自信がありませんが、
それなりに美しく撮影できますし、何百枚と撮っていけば使えるものもある。
その程度です。
こうしたスタイルで2年ほどやってきましたが、
まあ使える程度にはなっていると思います。
 
カメライターをめざす気はないにしても、仕事としては仕方ない部分。
であるならば、取材相手への最低限の敬意として、
見た目も含めて、ある程度納得していただけるカメラを使う。
ちょっとした気づかいですが、大事なことだと思っています。
 
-残り6年と326日-