『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

ライターが『コンペ案件』に関わる際の注意点

ライター自身が「コンペ」で仕事を受注する事はありませんが
web制作会社とチームを組む形で携わる機会が、少なからずあります。

私もこれまで、何度かコンペ絡みの案件を引き受けましたが、
失敗や苦労もいくつかあって、いろいろ勉強させられました。

ライターが『コンペ案件』に関わる際の注意点、ご紹介します。

 

 

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(画像:PAKUTASO)

 

◆コンペ前(成立前)から受注する場合の注意点

実は私、つい最近もコンペ案件で苦労しました。まずは注意点を。

  • コンペの準備作業に携わるなら、不成立でも報酬があるかを確認しておく
  • コンペ不成立に備え、差し替えが可能な他の案件をあらかじめ見つけておく
  • 他のライターやカメラマン、制作などを自身で外注手配している場合は、あらかじめ不成立のリスクがあることを告知しておく

いずれも、不成立時に備えた注意です。

さすがに引き受けるのは、勝算があるコンペでしょう。
でも、所詮は人が決めることですから、絶対に勝てる保証などありません。

web制作会社といえば、コンペに落ちる事にも慣れているので
当然ながらリスクも織り込んで事業をしています。
が、ライターはそんなリスクを回避できるほどの余裕はないでしょう。
(少なくとも、私にはそんな余裕がないです!)

なので、必要以上に不成立のリスクを想定して動かなければならない
と思っています。


◆コンペ後(成立後)に受注する場合の注意点

コンペといえど、成立が確定していれば他の案件と大差はないです。
それでも、あえて注意点を挙げるならこんなものでしょう。

  • 作業前に、報酬を確定させておく。引下げの可能性があるなら、最低保証を約束しておく
  • 作業量の急激な増減が予測される場合に備え、同業のお友達に声かけしておく
  • webページの場合、膨大な修正が発生する事もあるので、修正回数と追加料金についても事前に決めておく

どんな業者さんでも同じですが、長くお取引をすると
担当者や会社としてのやり方雰囲気が掴めますから、
感覚的にリスクを想定できたり、相談しながら上手に回避したりして
仕事自体も進めやすくなります。

ただ、どんな会社さんとも「初めてのお取引」はありますから、
この時には注意が必要だと考えています。
仕方ない事ですが、ライターの実態については
web制作会社の担当者でも知らないケースが多くて、
報酬作業の進め方任せるべき作業かどうかの判断がつきにくいもの。

こちらとしては、それら状況がある事も踏まえて
お仕事をさせていただいた方が良いと思います。

そして最後に。
ライターとして受注するかどうかの見極めは、
依頼主が『ライターに依頼する価値を理解しているかどうか』です。
単に書く手間を省きたい、クライアントが希望しているから従うだけ
となれば、仕事を進める中でライター側が苦労したり、傷ついたりしてしまうんですね。

どうか、今日活躍されているライターさんが
いい相手とマッチングできますよう。私もその一人として祈るばかりです。

―残り7年と9日―