『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

進まない本は、『60分集中読書』がいいかも!?

どんなに読書が好きでも、本を読み慣れていても、
「なかなかページが進まない」、「(読んでいく度に)気が進まないようになる」本ってあるものです。

それは内容が難しかったり、少し考えて読み込むような本だったりする訳ですが、
私は行き詰まったら、一度『60分集中読書』をしてみるようにしています。

失礼ながら、きっかけは楠木建著「ストーリーとしての競争戦略」でした。

 

ストーリーとしての競争戦略 (Hitotsubashi Business Review Books)

ストーリーとしての競争戦略 (Hitotsubashi Business Review Books)

 

◆「短時間読み」は、本ごとに向き/不向きがあると思う。

読書するスタイルは人それぞれで、私は事務所へ通う電車内がメインの読書時間です。
時間は、往復で80分くらい。1回乗り換えがあります。
 
このスタイルだと、20分に一度は乗り換えや降車が発生し、
途切れ途切れで読書をすることになります。
物語や実用書、経営者伝系・自己啓発系のビジネス書など、
なんら問題なく、次の読書時間でも読み進めることができる本も多いのですが、
一方で、途中で前のページを見返したり、
出てくる用語や発想した内容をネットで調べたりしてしまう本もあります。
この場合、読んでも読んでもページがなかなか進みませんから、
ついには根負けしてしまって、
机や本棚で積み上げられるという運命を辿ってきました。
 
個人差はあると思いますが、やっぱり合間の短時間で読める本というのは
ジャンルや書き方によって、向き/不向きというものがあるんでしょうね。
 
 

◆『諦めて本棚へ』の一歩手前で、60分集中読書を。

私の読書力が不甲斐ないだけでしょうが、
「ストーリーとしての競争戦略」も、なかなかページが進まず
さらには「自分はこんなに読書力が落ちたのか」なんてヘコんでいました。
 
さらに「途中から読んだりせず、1章から順序通りに読んで欲しい」(主旨)とも
まえがきに書かれていましたが、
具体的な事例部分だけ読んでしまおうかと、真剣に考えてしまうほどでした。
 
その後一旦は、まったくジャンルが異なる小説を2冊読み、
もう一度だけ、「60分集中読書」をしてみようと思い立ちました。
理由は、自分でもなんとなく「途切れるから、ページが進まない」ことが
わかっていたから。
一度じっくり読んでみて、それでも「難しい、読めない」となれば仕方ない。
そう思って、60分の集中読書をやってみたんですね。
 
すると・・・
スイスイとは言えないまでも、「なるほどなー」、「面白いなー」との思いが
前に読んだ箇所を再読して、蘇ってきました。
60分で読めたのは、第2章の途中まででしたが、
この本にある独特の流れ展開の雰囲気がつかめたので、その後はスムーズに読み進めることができました。
 
まとめとして特徴を挙げると、
  • いわゆる標準的なサイズで、行間・文字間もゆったりと設定していない本
  • 法律や金融といった、ページ内のある一文を考えつつ読んでいくような本
  • 現代語訳ではなく、一時代前の日本で書かれた本、翻訳された本など
については、60分集中読書が向いていると思っています。
 
あきらめないで…ってCMみたいですが、
本棚や机の脇で積み上げる前に、一度やってみてはいかがでしょうか。
 
-残り7年と26日-