『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

ライターって、何を売るのだろう?

先日まで、ライフネット生命さんの常務をされている中田華寿子さんの
「10万人に愛されるブランドを作る!」を読んでいました。

10万人に愛されるブランドを作る!

10万人に愛されるブランドを作る!

 

読みやすいのと、自分が興味を持っていたこともあり、
ザッと3時間ほどで読み終えてしまいました。

 


そのうち、私が考えるきっかけになった部分を記しておきます。

 

それは、第1章にあった
「できればお世話になりたくない商品」を非対面で売るには
というところ。
万一の為に加入しておく生命保険は、
「できればお世話になりたくない商品」であり、
それをインターネットで販売する事について書かれています。

ここでは、マーケティングの目指すべきところを

  • 企業の理念に共感してもらい、応援者、サポーターを増やすこと
  • 認知度を効率よく獲得すること

として、これを車輪の両輪のように回していくことで、

  • 人々に支持され、共感されるブランドを醸成する

とされています。

 

■じゃあ、ライターってどうなんだろう?

特定の商品ではなく、相手が求める創作物を生み出し、
その為に取材やヒヤリング、調査等を行うのがライターの仕事。
要は何を売るのだろう。
私が考えたのは、その部分です。

ライターという仕事、またライターが生み出す文章は、
極論で考えるならば
人間が生きていく上では『必須』ではないもの
です。
心を豊かにする文学、文芸作品を生み出す作家とは、
また違ったものですから。
そうなると、中田さんの言葉を借りるならば、
必須でなくとも買ってもらえる可能性を高めるために、
応援者、サポーターを増やすこと
がライターも必要だと考えることができます。
現実面でも、ライターは
編集さんやクライアントとの信頼関係で仕事を得ていますから。

しかし、こうした人間対人間のつながりはあっても、
契約では会社対個人となるのがほとんど。
わざわざ社外のライターに依頼するのは、

  • (契約先の)会社で処理できないから依頼している

のです。この処理できない理由=人手、時間、能力
こそが、ライターの売っているモノなのです。
忙しい時の『ネコの手』的存在ともいえるでしょうか。

ただ、これだと忙しくない時=不景気になると
ライターは仕事を得ることが難しくなりますよね。
さらには時代の変化により、
原稿を書く仕事自体が減少しているということを
しっかりと自分が認識しておかなければなりません。

その為にできることは、数と領域の拡大。

  • 自分を認知する人数・クライアントを増やしていく
  • 依頼を受けられる領域(=仕事の幅)を拡大する

ということでしょう。

もっぱら最近は、そんな事を考えながら事業プランを練っています。
10万人とは言いませんが、
500人くらいには愛されるライターを目指したいところです。

―残り7年と205日―