PW08:『あいまいな出典』、使用上の注意。
「日本人の10人に△人がガンになります」
「20~30代の若者はX%が非正規雇用です」
社会での問題や悩みを解決するために、政党や政治家さんは政策を立案しますが、
その背景となる事柄を客観的に示すデータって、すごく重要です。
でも、冒頭に挙げたようなことって、よく言われますが
出典がどこかまでは私も知りません。
そんな『あいまいな出典』ですが、
ライターも「どうしても使わなければならない」ケースが
いずれ出てくるんですね。
例えば、クライアント自身がよく使っている言葉だったり、
周囲のサポーターが自信満々に引用してたりすると、
一ライターが「これは出典が不明だから使いません」なんて言えません。
そんな時にも我が身を守る『使用上の注意』を記しておきましょう。
注意1:決して自分から使用を提案しない。
ライター自らがよく知っていて、信頼のおけるサイトが出典元でない限り、
勝手に「理解してもらいやすいよね~」と書くのはまずNGです。
もしかして気が効くと思われるかも、なんて期待してはいけませんよ。
- 出典元のサイトが、実は悪徳業者と関連している
- 出典が書かれたページ内に、違法性のあるサイトへのリンクが貼ってある
- 出典を明示していても、実はその大元のサイトが存在しない
- 無断転用禁止のデータを勝手に載せているサイトからの引用
など、そのリスクは数え上げればキリがないのです。
まずは原稿の時点で、「ここの部分はこういった引用を入れるべき」と
クライアントへ伝え、相談してみるのが本筋です。
注意2:より信頼性の高いデータを提案してみる。
注意1を守るとなると、
あとはクライアント側からの文章や参考資料内に引用したデータがある場合に、
ライターは出典を確認しつつ使用することになります。
ここで、「ん?このサイト大丈夫かな??」と感じたなら、
確認してみるのも手ですね。
さらに有能なライターさんであれば、
「このデータなら、ここの方がいい」と
国や自治体の統計資料、
大手シンクタンクや大学の研究室等の無料公開データを
示してあげることもできるでしょう。
そうやって細かなリスクを回避していくのが重要です。
追記:それでも『あいまいな出典』を使いたいなら・・・
その事実を肯定するデータはない(または非公開)だけど、
どうしてもデータをある程度でも引用したい。
そういう場合は、こんな書き方もあるでしょう。
- 「専門家の話では~だと聞いています」
- 「先日、業界でも大手の企業でこんな話を聞きました」
- 「世間では~と言われているそうですが」
いかがですか?こうした小技も上手に使っておきたいものです。
■まとめ
出典があいまいなら、まず相談をしてみる。
そして、代替できるデータも考えてみる。
=それでも使わないといけない場合は、上手に表現しよう。
-残り7年と225日-