『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

PW01:政治家さん。「目指す」と書くのはNGです

「ネットを使った選挙活動が全面解禁になる」方向性が見えてきたと
今日もニュースなどで報じられていましたね。

果たして、この出来事が
ライター全体の仕事を増やすことにつながるかどうかは不明瞭ですが、
少なくとも私の周囲には(おカタイ原稿が得意な)ライターさんが
何人かいるということもあるので、
私の経験に基づいた『政治分野でのライティング』について、
書ける範囲でいくつかエントリしていきたいと思います。


さて、タイトルのお話から。
「わたくし△△(候補名)は、住みよい社会を目指します!
って叫んでいる候補者の言葉を、選挙前はよく耳にします。
もちろんこれは口に出すだけでなく、HPやSNS文章を綴るでしょう。

でも、ダメなんです。『目指す』は。
なぜでしょう。それは「漢字から浮かぶイメージ」に問題があるから。

試しに、「目指す」を10秒ほどじっと見つめてみてください。
漢字から何かイメージが浮かびませんか?

はい、どうでしょうか。
なんとなく「目を指でさす」ってイメージが浮かびませんか?
そう、それが問題なんです。
単なるイメージかも知れませんし、考え過ぎかも知れません。
でも、結局はイメージとか第一印象というものが
一人の投票行動につながるんですよ。

これは、いわゆる差別用語でも放送禁止用語でもありません。
でも、回避できるものならやっぱり回避した方がいい。

実はこの話、
某大手鉄道会社のサイトを管理していた友人から教わりました。
鉄道会社って事故もありますから、
安全へのイメージに、日ごろからしっかり心を砕いています。
これを聞いた時には、私もかなり納得できたので
それ以来、人へのサービスを提供する企業、
介護・福祉関連の団体、また政治や行政関係の原稿では、
『めざす』とひらがなで書いています。

とっても些細なポイントですが、これって立派なノウハウです。
こうした事を知っているかどうかも力量ですね。
ライターは文章を書くプロなんですから、
こうしたノウハウも誇らしげにクライアント(政治家さん?)に伝えながら、
いいお仕事をしてくださいね。

―残り7年と244日―