『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

3カ月続けてわかった『ライターがブログを書く』隠れた効能

燃える心で何かをスタートしても、
基本的にすぐ意気消沈してしまう性格の私ですが、
何とか(終日取材の日を除いて…)平日は毎日のように
ブログを書きつづけることができております。
これには、私をよく知る某画家さんからもお褒めをいただきまして、
結構ニンマリしながら、コツコツやっております。

そもそもライターは仕事柄、
毎日のように『原稿を書く』という作業がありますから
「ブログを書いて息抜きする」なんて思う事もなく、
さらには「書いても直接報酬を得られない」なんて思い始めたら最後、
ブログを続けることさえ、億劫になってしまいがちです。
実は私も同じで、これまで4つのブログを
立ち上げて閉鎖
とくり返してきました。

そんな私は、とあるいくつかの理由があって
ブログを書き続けることが、生活習慣の一部になりつつありますが、
3カ月続けてわかった『効能』があるんです。
それは、
「限られた時間に全力を出して、自分の意思を書き綴る作業」
が毎日できる事による効能です。
実は、これこそライターの生命線ともいうべき
大切な作業だったんですね。

その理由について、2つの事柄に触れたいと思います。

1,相手の心に寄り添う『副作用』

作家・ジャーナリストとライターの決定的な違いとは、
自分の意思を文章の前面に含めるかどうか」だと私は思っています。

ライターは基本的に、読者やクライアントのニーズ、
つまりは「心に寄り添う原稿」を書き上げてこそ評価されるものです。

しかし、これには副作用があるんですね。
それは何か。
気づいていないかも知れませんが、
ライターとして原稿を書くうちに、『自分の意思』がわからなくなるんです。
・何となく、自分の意思を回りくどく文章に綴ってしまう。
なんていうことが思い当たるなら、要注意です。

2,『納期優先の原稿』に追われるスタイル
「自分が納得できる原稿ができるまで、じっくり書く
なんて事をやっていたら、職業ライターは廃業するしかありません。
限られた時間に、できる限り最高品質な原稿を書くことが
ライターには求められます。

しかし、ライターも人間ですから、
睡眠不足や疲労が蓄積したり、何か悩みや心配事があったりすると、
思うように原稿が書けないことだってあります。
でも、残酷にも納期はやってくる。
で、どうにかこうにか泣きながら原稿を書いて
納品する訳ですよね。

こうした事を日々続けると、やがて全力を発揮することが
感覚的にもわからなくなります。
だいたい『全力の8割くらい』で原稿を書きつづけると、
きっと8割くらい=全力になってしまうんです。


【結論】1,2を払拭するためにブログを書く

ライターは長く続ければ続けるほど上記1,2のような事に陥り、
文章の腕を磨くこともできず、
やがてソツのない原稿しか書けなくなってしまいます。
それを防ぐ効能が、なんと「ブログを毎日書く」作業にあるんですね。


だからこそ、
ライターは『日々ブログを書き続ける』という作業に価値を置いて、
ブログを書く限られた時間に全力を注いでもらいたい。
私は経験した一人として、そう強く訴えたいんです。

ここ1~2年で、不思議にも関西エリアで活動される職業ライターさんの
何人かが、ブログを新たに立ち上げられています。
そうした方々にも、この隠れた効能を自身の感覚で掴んで欲しい
で、毎日書き続けるライターさんが増えることを私は願っています。

きっと、そうしたライターさんが増えれば、
「職業ライターのブログって面白いし、さすが文章が巧みだね」
なんて言われるでしょうし、
社会において、職業ライターの存在感が光るというもの。
私もそんなライターの一人として、ブログを書き綴りながら
日々、文章の腕を磨いていきたいと思っています。


―残り7年と254日―