2年を経て、出口治明氏の言葉を思い返した
先日、ブログ記事で「ワーク・シフト」に関して書きましたが、
その後もいろいろ思案していることがあります。
ワーク・シフト (孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>)
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その一つが、本のなかで「第一のシフト」として書かれた内容。
「未来の世界で価値があり、模倣されにくく、希少性のある
高度な専門技能を磨く働き方」
というものです。
ライターの私はどうするべきか。これをずっと考えているんです。
そんな最近、かつて出口治明さんに質問したことを思い出し、
そこから考えを膨らませるようになりました。
今回はそれを書きます。
◆「うどん屋なりの工夫」
ライフネット生命の社長をされている出口治明さんとは、
知人が開催したセミナー(読書会?)で初めてお会いしました。
確か2010年の11月だったと思います。
最後に質問を受け付けてくださるということで、
当時まだフリーライターとして駆け出しだった私は
「自分は『特定分野の専門ライターとして生きる』か、
『何でも書けるライターになるべき』か」を質問させていただきました。
考えてみれば、ただ人生の先輩というだけで、
とんでもない質問をしたものだと、若干反省しています。
その時の答えは、
食べ物屋さんだったら、『うどん屋』でも『ファミリーレストラン』でも
儲けようと思えば儲かります。
でも、私がやるなら『うどん屋』ですし、その方が今は儲かると思う。
という趣旨の回答をいただきました。
基本的に単純な私は
「そうか、じゃあ専門ライターが正解か!」なんて
妙に納得して、今日まで生きてきた訳です。
でも、今の受注状況は
「ビジネス街でちょっと混んでるファミリーレストラン」
というところでしょうか。
確かに軸足はビジネス系に置いていますが、
自分の興味がある分野、
また一緒に仕事がしたいと思う編集さんとの関係もあって
実にいろいろな分野のライティングに携わっています。
私は「ワーク・シフト」読了を機に、
この現況と未来へのシフトをもう一度考えてみました。
そうすると、やはり「うどん屋」という方向が正しいと、
素直に思えました。
それは私自身の性格や迎える年齢、ワークスタイルなどからの判断です。
でも、「うどん屋なりの工夫」をすべきだとも思っています。
うどん屋がヒットする条件は「麺とダシが旨い」だけではなく
- 訪れる客が快適な店内空間
- 他店では味わえない「この店独自」の利点・長所
- シーンや客層にマッチするメニューのバリエーション
なども、やっぱり大事です。
これはライターも同じで、
自分という個性やスタイルを持ち味として生かしながら、
『1つの専門分野』(うどん屋なら麺とダシ)をきわめていく。
さらに、この専門分野の文筆で磨いた腕を生かして
いくつかの分野を『準専門的に書く』(うどん屋ならメニュー)ことで
仕事の幅は広がっていくんだと思いました。
まだどこかで出口さんに出会えるかどうかは分かりませんが
「いただいた回答をもとに、さらに工夫をしながら
うどん屋的なライター人生を歩んでいきます」と
お伝えできたらな、とは思っています。
-残り7年と274日-