『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

やや残念なリーダーが作った『理想のチーム』

ちょうどチームに関するブログを書くタイミングで、
伊賀泰代さんの「採用基準」という本に出会いました。

採用基準

採用基準



この本の第2章には
「1人のリーダー」「全員がリーダー」という
両チームの比較が書いてありました。
全員がリーダー、理想ですよね。
これを読んでいてピーンと来たので引用します。

今回私が参加したプロジェクトは、
プロモーションが目的だったのですが、
クライアントが指名したリーダーのおかげ(せい?)で、
自然と『全員がリーダー』型のチームになりました。
(もちろん、それまでには苦節もありました...)

会社組織ではよくあることですが、
リーダーの任を受ける人って、
必ずしも専門的知識があったり、優れた指導者だったりという訳ではありません。

リーダーを務めたのは、私も以前から知っている人で、
とにかく「いい人」という一言に尽きるタイプ。

でも、
この方は気が回りすぎて、変に相手の意思を聞かずに
他の人とプロジェクトを進めてしまうのです。
あと、ココ一番というタイミングの連絡漏れや指示の不備が多くて
重ね重ね苦労したこともありました。
また、兼任する他部署の動きが重なるとフリーズすることもしばしば。
先読みするクセネガティブな思考がかけ合わさって、
いわゆる「取り越し苦労」をしてしまうのです。

一メンバーからしてみると、そうした人間的な姿が
とっても不安定に見えますし、なんだか不安でした。

でも、先に記したように「人がイイ」ですから、
なにかと誰かが守ってくれる
ものです。
私も含めた個性派揃いのメンバーが
「もう、自分でやりますわ」と行動を起こすようにもなって、
数ヶ月を経て、プロジェクトが進むスピードも上がりました。
そう、やや残念(だけどイイ人な)リーダーのおかげで、
全員がリーダーの意識をもつチームが
自然と出来上がったわけです。

■メンバーこそ「素質」が必要

上記のようなチームが形成されていく中で、
一番感じたことは、メンバー自身にも素質が必要ということ。

その素質とは、他のメンバーへの愛情不断なく持てるかどうか。
「おれはこんなにやってる!」とか言い出したら、
もうこのチームは不協和音が生じて、きっと元にもどれませんよね。
チームでの功績やポジションに関わらず、
誰かが誰かを思いやる。最低でも、自分だけを正当化しない。
それが大事な素質です。

人間ですから、性格もいろいろ。
私も自分の意見は通しますし、納得がいかないと
周辺各所に思いっきり爆弾を落とすタイプです。
(イメージですよ。イメージ。)

でも、チームに属したとき
きちんと周りを見て、チームを支えようと行動できるかが大切。
メンバーの素質がない人を、
無理矢理チームに引き入れてしまうのは、お互いにとって不幸です。
そこを見極めてチーム編成をする。
少なくとも、起用するタイミングを計ることが重要でしょう。

長くなりましたが、
フリーランスだから、メンバーだから、雇われの身だから...
そう言って拗ねたり、傲慢に振る舞うのはもうやめましょう。
スマートな大人らしく、
「チームに加わろう」、「自分からチームをつくろう」という姿勢で
目標やメンバーへの想いを持って、チームに参加するのが大切です。

 
-残り7年と300日-