『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

『大阪のライター』でよかったこと―発注者の特別感

ライター駆け出しのころから
ずっとお世話になっている社長さんから、1本の電話が。

聞けば「ちょうど出張で大阪に来ていて、とりあえず一報してみた」
とのこと。
用事の有無にかかわらず、こうした心遣いは嬉しいもんです。

「ライターやるなら、こっち(東京)へ来ればいいのに」
東京のクライアントや編プロへ挨拶にうかがうと、
よくこんな言葉をいただきます。
もちろん雑誌だろうが、書籍だろうが、webだろうが、
とにかく人口の多い東京にいれば、仕事は見つかりやすい。
そんなことは、よくわかっています。
しかも私は4年間ほど東京で暮らしていたので、
けっこう故郷のような愛着さえあるくらいです。

一方で、残念ながら、
大阪にいること自体に、それほどの執着がもてない私。
だからこれまでは、「家族がいるから」とか
「両親のそばにいた方がいい」とか言って、
東京に行かない理由ばかりを探していた気がします。

それが、最近変化してきました。
大阪のライターでよかった』と思うことが、いくつか起きたんです。
冒頭のことも、その1つ。
発注者の社長さんが「大阪へ来た」っていう特別感があるからこそ、
大阪→ライターの小田 とイメージをつなげてくれ、電話してくれたわけです。

また、私が東京で営業に回っていても効果を感じます。
「わざわざ東京まで来た」という事実は、発注者の心に響き
時間のない中で会えたり、次の仕事を生んだりするんです。

相対的に仕事が少ない大阪だから、ライターとして生きていけない。
そんなことは絶対にないということを、私は身をもって示したい。

そんな思いもあって、この「よかったこと」シリーズは
不定期でつづけていこうと思います。

―残り7年と337日―