『40歳の壁』を書け上がる!~30代フリー書籍編集者小田の戦術ノート~

ライターの多くがぶつかる『40歳の壁』。ライターから書籍編集者へとシフトしながら壁を駆け(書け)上がる30代の生き様を綴ります。

カタチから入ることは「悪」じゃない!

妻「アンタ、また形から入って」
夫「ええやん、まず体勢を整えてから一気にやるんやから」
妻「いつもそう言うて、ムダ遣いばっかりやん」
夫「いや、そんなことない。とくに今回は・・・」

大阪弁はともかくとして、こんな夫婦の会話って結構多いと思います。
私はフリーになってからは
自分で経理をするので、ずいぶんムダ遣いが減りました。
でも、会社員時代って
うちの夫婦もこんな会話が頻発していたのです。

カタチから入る。そう、形式です。
上の会話からもわかるように、どちらかというと「」のイメージがありますよね。
私もそう思っていました。行動は別として。
でも、そんな考えを変えた出来事がありました。

それはちょうど1年前。
まったく仕事がない状態が2カ月ほどつづきました。
1歳になる直前の娘が病気になったのですが、
その病院は「24時間親が付き添うか、看護を委託し2時間だけ面会OKか」
どちらかを選ばなければならない規則でした。

そのため、会社勤めの妻が夜のあいだ看病をし、
昼は私が付き添いました。
そのため、請け負った仕事をキャンセルしたのです。
入院期間は2週間ほどでしたが、
以降は仕事がない日々となりました。

とはいえ、自宅警備員をつづける訳にもいかず、
ハローワークへ行って、真剣に就職活動をしました。
本気で就職をかけて動こうと決心していたのです。

そんな時、ふと気づいたことが。
それは、「スーツや靴、鞄が全部揃っている」というありがたさでした。
就職活動しようにも、お金はありません。
結局のところ就職口は見つからなかったのですが、
スーツや靴がなければ、動くことすらできなかったのです。

会社員時代に買った、ある意味カタチ的なアイテム
これに私は救われました。
ほかにもPCやプリンタ付きFAXなど
当時は「ムダ遣い」と自分でも思っていたものが、
今もなお役立っているのです。

でも、カタチから入ることが「悪」でないためには
一つ条件があります。
それは、「ある程度そのままの価値で、将来的に使える
というもの。
これは自分決める価値なので、
価値観が変わればムダ遣い=「悪」でしょうが
もし、少し先まで安定して収入があるのであれば
必要なものを先買いしておいてもいいと思います。
これは、「長く使えるものを高価でも買う」感覚と似ています。

とはいえ、私の経験上「カタチから入る」ことに
妻がNGを出す場合、それを押し切って買うと失敗します。
自分よりも堅実な人からアドバイスを受けることも大切でしょう。